起業家精神 in ベトナム!第1弾「テクノロジーでベトナムの発展を支援したい」ベトナムの起業家インタビュー

こんにちは!インターンの鈴木です。ベトナムにきて早3週間たちます。

実はここベトナムには、国が支援していることもあり、たくさんスタートアップ企業があります!テクノロジー好きの僕としては是非、その勢いに触れておきたいところ。

そこで、ベトナムの起業家たちに直接話を聞こう!というプロジェクトを勝手に立ち上げました。題して、

「起業家精神 in ベトナム!」

第一回の今回は、ベトナムの7区の高層ビルが立ち並ぶエリアのマンションの中にある小さな会社「bTaskee」の共同創業者兼CMO(最高マーケティング責任者) Ben Minh Le さんにインタビューしてきました!

 


—–まず最初に、Benさんについて少し教えてください。

私の名前はBenです。ここ、ベトナムで生まれましたが、2歳の時にアメリカに引っ越しました。ほとんどの時間をアメリカで過ごし、ニューヨーク、ジョージアなど各地を転々とし、そしてカリフォルニア大学バークレー校のHaas School of Business(経営大学院)を卒業しました。コンピューターサイエンスも専攻していました。

—–高校もアメリカですか?

 そうです、全てアメリカです。

 経営大学院を卒業した後は、現地の経営コンサルティング会社に就職しようとしましたが、叔父がベトナムに来て会社を見てくれないかとお願いしてきたので、5ヶ月間叔父の会社で働きました。しかし、スチール産業などの古い産業スタイルは、欧米のものとは全く違いましたし、私はそのようなビジネスは一切学びませんでした。その後、叔父はアメリカに移住するといったので、私は会社を辞めました。

  将来的には叔父を助けたいですが、今はスタートアップを始めることにしました。なぜなら、私はシリコンバレーで育って、たくさんの会社が急成長して行くのをこの目で見たからです。この経験は非常にユニークで、興奮するものです。なので、私もこのbTaskeeを始めようと思いました。

  アメリカでは、ほとんどの家庭では自分たちで家事をします。ですが私が東南アジアに来た時、たくさんの人が家事を他人に任せていました。そこからこの、会社のアイデアが生まれました。

—–外国人のほとんどはサービスアパートに住んでいるので、ターゲットはベトナム人ですよね?

 確かにサービスアパートはたくさんあります。しかし、数はまだまだ少ないです。サービスアパートの問題点は、もしあなたがそのサービスに不満があったり、きちんとしたサービスが提供されなかった場合でも、ハウスキーパーを変更するのは難しいというところです。

 bTaskeeは、変更自由です。もしハウスキーパーが気に入らなかったらいつでも辞めさせることができます。辞めさせてはいけないという契約はありません。そして私たちは他の競合会社より良いサービスを提供しているという自負があります。

—–ウェブサイトを拝見したのですが、価格がベトナムでは少し高いように思います。

 それは誰に尋ねるかに夜と思います。外国人にとっては、価格はとても安いです。1時間50000VNDです。日本人をターゲットにしている会社はこの価格の2倍、3倍もの価格です。ですがベトナム人にとっては、少し高いかもしれません。私が見た一番安い価格は30000~40000VND/1時間です。ですが少し高い分は、クオリティーの高さの分です。

—–ベトナムには同じようなサービスを提供する会社がいくつかありますが、どのように違いを生み出していますか?

  VINASUN タクシーやMAILINH タクシーを知っていますか?

—–いいえ、UberとGrabなら知っていますが・・・

  そう、UberやGrab。私たちはテクノロジーカンパニーです。私たちは言うなればUberやGrabのようなものです。Airbnbを知っていますか?ホテルとAirbnbは実際は同じようなサービスを提供しています。私たちはホテルを直接予約できるし、Airbnbを利用してもホテルを予約できます。しかし、実際の中身は全く異なります。

 なぜなら、ホテルを運営するにはホテルを建設しなければなりません。そして部屋を貸し出して従業員も雇わなければなりません。非常にたくさんのことをしなければならないのです。タクシーとUberも同じことです。タクシー会社を運営するにはタクシーを用意して、ライセンスを取得して、ドライバーをトレーニングしなければなりません。たくさんのステップがあります。

 外見上はタクシー会社もUberも人々を運ぶという同じことをしています。しかし、内容は全く違うのです。

 私たちの会社のシステムは全てが自動化されています。予約から、マッチアップ、掃除終了、評価まで。なので収入を約2倍に増やすことができます。(人件費が少なくて済むので)2倍の収入は、従業員に還元することができます。

 おそらく、顧客は他の会社と同じような値段でハウスキーパーを雇うでしょう。しかし私たちは、価格の半分を給料としてハウスキーパーに支払うことができます。

 掃除は、特別なテクニックは必要ありません。一生懸命さ、やる気が必要です。もし、私たちが他の会社より多くのお金を彼らに支払ったらどうなると思いますか?

—–一生懸命働きます。

 その通りです。なぜなら私たちは他の競合会社より多くの報酬を払うことができるからです。仕事のクオリティーはずっと高くなります。

—–なるほど。では先ほど日本の投資会社がbTaskeeの競合会社に多額の出資をしたとおっしゃいましたが、クオリティーで戦っておられるのですか?

 私たちは彼らとテクノロジーで競っています。彼らはとても大きなカスタマーサービスチームを持っています。しかし、もし顧客が彼らのサービスを使おうとするなら、まずは電話しないといけません。そして、彼らはたくさんのハウスキーパーを用意しているので、「誰が一番いい仕事をしますか?」と聞かなければなりません。きっと彼らは誰に対しても言うでしょう。「うんうん、彼はすごく良い仕事をするよ」

 私たちのサービスにそんな手間はないです。もしそのハウスキーパーがどうかを知りたければ、ただプロフィールを見れば良いのです。全ての顧客が彼らのプロフィールを見ることができます。

—–評価システムですね。

  そうです。私たちは、ハウスキーパーが良い仕事をすると約束はできませんが、私たちのお客様が教えてくれます。

—–非常に良いシステムですね。他の会社にはないのですか?

 ないと思います。

 そして私たちのサービスは電話をする必要もありません。ハウスキーパーが英語を話せないなどの心配をする必要がないのです。

 そして他の会社はおそらく会社と契約しなければなりません。おそらく1年単位とかでしょう(笑)もしハウスキーパーのことが嫌いでも、変更するのは難しいと思います。

 私たちのサービスは全ては自動です。もしハウスキーパーが嫌いでも問題はありません。「木曜日だけ掃除してほしい。」問題ないです。

—–そのアイデアは、アメリカにいるときに既に思いついていたのですか?それともベトナムに来てからですか?

 ベトナムに来てからです。ですがそういったアイデアはアメリカで以前少し耳にしていました。大企業が似たようなことをしようとしていました。

 問題は彼らの文化です。アメリカでは、ハウスキーパーを雇うのは一般的ではないからです。ですのでマーケティングがすごく難しかったらしいのです。

—–日本と同じですね。

 そうですね。ですが、私はいくつかそういった会社が日本で成功していると言うのを聞いたことがあります。要因はおそらく労働時間でしょう。日本人はすごくよく働くでしょう?(笑)アメリカでは週約40程度です。ベトナムでは48時間くらいです。日本は80時間くらいですか?(笑)

—–80時間(笑)だからビックマーケットなのですね。

 時間がなければないほど、このサービスの価値は高まります。自由時間が増えるからです。

—–大学ではコンピューターサイエンスを専攻されていましたよね?

 コンピューターサイエンスはマイナーです。メジャーはビジネスです。なのでテクノロジーについてはCTOの方が詳しいです。

—–なるほど。現在、UberのようなWeb市場はすでに成熟しています。それに対してどんどん新しい未開発のテクノロジー、AI, AR/VR, IoT, などが登場してきています。会社をスタートした時にこのような技術を使おうとは思わなかったのですか?

 そのような技術はbTaskeeとは別ですね。

 私たちも実際にはFintech(ファイナンシャルテクノロジー)、特にビットコインなどに興味がありましたが。AIは全てがオープンソースになったので人気になりましたよね。マイクロソフト、グーグル、IBMなどが公開しています。なので私たちがわざわざ開発する必要はないと思いました。使い方を知る必要があるだけです。まあ誰も使い方をマスターできませんが(笑)まだまだ時間が必要だと思います。

 AIが一番将来性があり、成功する技術でしょう。しかしAIはしばらくの間は平行線だと思います。誰も扱い方がわからないので。

 VR/ARもおそらくいくつかの会社にはすぐに有益でしょう。しかしVR/ARにおいてはアイデアが重要です。ARの代表例、例えばポケモンGOは実際にはブランドとアイデアが重要でしたからね。ポケモンは人気ですから。VRについてはあまりよくは知りませんが、VRゴーグルはクールではないですよね(笑)

—–私もVRゴーグルはクールではないと思います(笑)ブロックチェインはどうですか。

 ブロックチェインは非常に面白いと思います。

 —–インターネットのようだと言われていますよね。

 もし政府がサポートしたらね。だけど難しいと思いますよ。

 ブロックチェインは面白いけれど、同時に人々は良くないイメージを持っています。情報をスキャンされちゃうんじゃないかとかです。

—–スキャンは非常に難しいと思いますが?

 確かに難しいです。ですが例えばブラックメール(恐喝など)などです。もしブラックメールを突きつけられたら、受け入れざるを得ません。約30%のビットコインが失われるかもしれません。スキャンするのは難しいですが、もしハックされてしまえば、30%が何処かに行き誰も使えないでしょう。

 加えて、非常に不安定です。ある日突然価格が大きく変わります。今は3300…? なんてこった。今はいくら・・・? 3300・・・? なんてこった。(笑)なんでこんなに増えてるのか不思議だ。

—–大企業が揃って投資していますよね。
  もし国がサポートしたら、インターネットみたいになると?

 そうですね。ですが、この価格は間違いなく将来崩壊します。とても早くに。1000ドルか500ドルになるでしょう。だけど面白いですね。

—–この会社のビジョンを教えてください。
 

 もちろん。まず初めに、ベトナムに市場を作り、ベトナムの発展を助けます。私たちは掃除サービスだけではなく、今後様々なサービスを展開する予定です。例えば、カー修理やデリバリーサービス、公共交通機関、ペットケア、様々なサービスです。最近はそういったことをしています。ベトナムには若者がたくさんいますから、もっとたくさんの仕事が必要です。まだまだ十分ではありません。たくさんの人たちが働けるようなプラットフォームを作りたいです。もしかしたらそれは今のようなシステムではないかもしれませんが。

 私たちの会社の給料はとても良いと思います。先月私たちの従業員(一番高い人)で10000000VDNでした。(約48000円)外国人にとっては低いかもしれませんが、ベトナム人にとっては大卒の約2倍の給料です。同時に、大学を卒業していない人も家族を養わなければなりません。しかし彼らはなかなか働く時間を確保できません。なのでパートタイムが必要です。

 私たちのサービスでは従業員が柔軟に働くことができます。少しお見せしましょう。

—–これは簡単ですね。まさに掃除のプラットフォームだ。

 はい。しかしこれだけではありません。さらに広げていきます。

—–若い人たちに何かアドバイスはありますか?

 僕も若いですよ(笑)24歳です。

 私は一番重要なことは、失敗から学ぶことだと思います。私はもうすでにたくさん失敗しました。学校、ビジネス、たくさんです。アメリカで別のビジネスをしていたのですが、最初は失敗ばかりでしたね。しかしミスから学んで、今は以前より成功してきています。

 人は何かを学ぶのに、すごくもがき苦しみます。成功するには失敗が必要です。しかし人々はそのことを知りません。なぜなら成功した人の物語、例えばマークザッカーバーグ、彼らは成功物語だけを語ります。しかし彼らは、たくさんの挑戦、ひどい失敗をしてきました。

 そしてこれこそが最も大切な時間です。たくさん学べます。「以前はその失敗をしたから次はしないぞ」と。変わらないといけないぞ、と。失敗はどのように成功するかを教えてくれます。

 —–もっと失敗しなければならないと。

 はい。ベトナムでは、特に若い世代は失敗を恐れています。成功したいなら失敗しても平然としていないといけない。

—–それは文化ですか?

 はい、失敗が受け入れられない文化ですね。シリコンバレーでは失敗は非常に良いことです。学ぶチャンスです。失敗は一生忘れませんからね。(笑)

 個人的にはスティーブ・ジョブズは好きではありませんが、彼はたくさん失敗しました。だから成功しました。知っての通り彼は自分の作った会社を傲慢さゆえにクビになりました(笑)、しかし諦めずに舞い戻って素晴らしいAppleというブランドを築きました。私たちの世代の成功者の一人です。

—–2週間前にベトナムに来たのですが、彼らは非常におとなしいなという印象を受けました。あまり議論もしないし意見を戦わせないなと。

 それも文化です。チームワークがあまりありません。全てが競争です。個人の戦いです。バトミントン、テニスなどは盛んですが、野球やサッカーはそこまでではありません。チームでやらなければならないからです。

 チームとして働くことは非常に重要です。素晴らしい製品を作るには素晴らしいチームが必要です。ベトナムはチームワークという側面が欠けていると思います。

—–最後の質問です。起業家にアドバイスをください。

 今は、会社を始める絶好のチャンスです。たくさんの技術、新しいマーケットがあります。可能性があります。しかし、たくさんの人が失敗を恐れています。

 自分で夢を追うか、誰かの夢に乗っかるのか。どちらを選ぶのかは自分次第だと思います。幸運を祈ります。

 —–本日はどうもありがとうございました!
(2017. 8/10 bTaskeeオフィスにて)

bTaskeeは、現在インターネットを使った掃除サービスを提供されていますが、これからどんどん色々なことに挑戦されるそうです!
CMO兼共同創業者のBenさんは非常に優しく知的で、パワーに溢れた方で非常に勉強になりました。
是非、ベトナムに起こした際には「bTaskee」を使ってお部屋を綺麗にしてみてはいかがでしょうか?

bTaskeeのウェブサイトはこちらです!


ONETECHASIAではオフショア開発をしております。ぜひHPをご覧ください。